アメリカ横断2人旅

めざせNY→LA完全走破!新婚旅行ドライブ挑戦記

DAY5 オクラホマまで激走!

 

ニューオリンズを出発

4月7日、7時半起床。快晴。

ルート変更してニューオリンズに立ち寄ったため、この旅いちばんの長距離移動になる一日。気合で早起きし、名残惜しいけど8時頃にはホテルを出発! 

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と言いつつ、まずは郵便局へ寄り道。DCで買った絵ハガキを日本に出そうとホテルのコンシェルジュに相談したら、ホテルでは出せないとのことだったので(出してくれるホテルもあるらしい)、近くにある郵便局を教えてもらったのだ。

路駐して、私は車でお留守番。彼は初めての郵便局へ。緊張しながらも国際郵便で出すことを伝え、何とか投函できたようだ。

 

 

初めてのハンバーガ

いよいよドライブ開始!

目的地は700マイル(=約1120キロ)以上先のオクラホマシティ。目標とする22時に着けるのか微妙ながら、とりあえず急ぐ。I-10を西へ、I-49に乗り換え北へ、さらにI-20に乗り換え再び西へ。

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昨日、Whole Foodsで見たデリコーナーがとっても美味しそうだったので、「道すがら寄ってランチを買いたいね」と2人の意見が一致。彼が助手席でスーパーの場所をネット検索してくれるも、EXITを下り損ねて痛恨のスルー。

この「彼のナビ通り私が運転しない」ことは後々、車内で色んな不和を巻き起こすのだが・・・それはまた改めて。(私からすれば指示が急すぎたり、よくわからなかったりするわけで・・・ゴニョゴニョ)

 

ひとまず、次のEXITで下りて「Wendy's」に寄り、ランチは5日目にしてこの旅初のハンバーガーに決定。Wendy'sは日本にもあるけど2人とも食べたことはない。比較できないのだけれど、さすが本場。予想以上のおいしさ!

 

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ちなみに、ハンバーガー屋さんのドリンクは飲み放題で、カップもバカでかい。コーラだけでも、味やらフレーバーやらの組み合わせで数十種類もある!

車の窓ガラスを掃除するスポンジや洗剤も買い、気分を新たに出発。

 

 

テキサスの田舎道

ようやくテキサス州に入る。

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さて、この日はルート上に大した見どころもなく、それゆえに「ひたすら走る日」になったのだけど、唯一途中のダラスには「ケネディ大統領暗殺」というポイントがある。

実はひそかに「寄れたらいいな」と思っていたのを知ってか知らずか、彼は「とは言っても、見るところは何もないみたいだよ。撃たれた道の上にX印があるぐらいで」と素っ気ない。

それに加担するように、ナビもダラス手前で北上を指示。高速を下りて走るルートを示してくるではないか。都市部は混むので、それを迂回するためなのだろうけど・・・。ケネディ暗殺も「また次の機会」に、だ。

ちなみにNJで借りた私たちのレンタカーは「Texas」ナンバー。私たちもNJで借りてLAで乗り捨てるんだから、きっとこのカローラもテキサスからはるばるNYまで乗ってきた人がいるんだろう。

 

インターステイトを下りて「TX69」という国道に入る。これはテキサス州の国道という意味らしい。“彼女” にとっては久々の里帰りというわけだ。 

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あ、彼女というのは、ナビが女性の声なので、いつの頃からか勝手に車を "彼女" と呼ぶようになったからです。旅仲間として。

長い長ーい車旅、しかも車内はいつも彼と私の2人きり。もう1人ぐらい喋る「相棒」が欲しくなるのです。

 

下道なのに広くて対向車も少ないから、時速90キロぐらいでぐんぐん走る。

アメリカは街に近づくと、スピードリミットが65マイル(=時速約105キロ)、50マイル、30マイルと短い間隔でどんどん低くなる。

道路以外何もなかった平原や湿地帯から、ぽつぽつ家が見え始め、メインストリートの交差点まで来れば、レストランに床屋、銀行、ガソリンスタンド。それを過ぎるとすぐに街が尽きる。

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古い建物やつぶれたスタンドもちらほらあって、まるで日本の田舎の小さな町みたい。「スタンド・バイ・ミー」の田舎町もこんな感じだったかな。少し寂しいけれど、農家のトラクターがとことこ走っていたりして、アメリカの田舎の風情も感じた。

 

 

馬をめぐるケンカ

草原と牧場が広がるテキサス。そこら中で馬が草をはんでいる。

アメリカの真っ直ぐな田舎道、雲がぽっかり浮かんだ青空、広がる草原と柵越しに見える馬。「ああ、いいなァ」と思っていると、助手席の彼が急に「あそこで停めて!」。

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「え、どこ?ここ?!」・・・と言ってるうちに通り過ぎる。どうやら彼は写真が撮りたかったらしい。

「馬ならまだこれから先もいるよ。次は停まるよ」と謝ってみたが、「家も白い柵もあって、あの風景が理想的だったのに・・・」とご機嫌斜めな様子。

おお、この旅、初めてのケンカ!

しばらく走ると似たような風景があったので、今度は私から車を停め、「ほら馬がいるよ~」と水を向けてみる。彼はまだ機嫌が直らない様子だったが、馬がポクポク近くに来てくれて笑顔になった。馬、ナイス! 仲直りに写真撮影。

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ちなみにこんなとき、 "彼女" はテキサスへの里帰りが感無量だったのか、それともケンカなど見ぬふりした方がいいと思ったのか、全然喋らなかった(ま、一本道だからナビする必要がないのだが)。

 

 

真っ赤な夕陽に照らされて

そうこうしている間にオクラホマ州に入り、だんだんと日も傾いてきた。 

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大平原にゆっくりと沈む太陽。あまりに雄大で、2人とも「キレイだねえ」「すごいねえ」以外の言葉が出てこない。車を停めて心ゆくまで見ていたい衝動に駆られるも、早く宿に着かなきゃとアクセルを踏む。 

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アメリカは空が広い。視界を遮るビルや山がないので、夕焼けの光は最後の最後まで空に明かりを残す。黒い夜のとばりの下、かすかな紫色がすぅっと西の空に消えるのを見送り、ようやく私たちはガソリンスタンドでこの日の宿を決めた。

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翌日のことを考えると1マイルでも先に進んでおきたいけど、夜のドライブは神経を使うことは初日のドライブで経験済み。「やっぱり宿には22時ごろには着きたいね」ということで、オクラホマシティの西郊外にある「Best Western」をネットで予約。

Best Westernはモーテルの中では最上級で、世界中にホテルを展開している有名チェーン。私としては部屋の前に車を停める、少し安っぽい感じの “ザ・モーテル” に泊まりたいのだが、ワガママを言っている場合ではない。外はもう真っ暗だ。

夜の訪れとともに、眠気もやってくる。オクラホマシティが近づいてきたところで、彼に運転を交代し、私は助手席で眠りに落ちた。

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憧れのモーテルスタイル

熟睡しているうちにオクラホマシティは通り過ぎ、気が付けばモーテルのすぐ近く。

孤軍奮闘で運転を続けた彼によると、オクラホマシティは田舎道ばかり走ってきたこの日、久しぶりに現れた大都市で、大きなビル群と光の海に圧倒されたらしい。

だけど、大変だったのはシティに入ってから。

昨日私が運転したアトランタの中心部も6車線(車線多すぎ・・・)に出入口が複雑に入り組み、「インター地獄」の様相を呈していたけど、オクラホマシティも同様だった様子。

彼は高速の分岐を見失い、Uターンしたり、また乗り間違えたりと夜の都会を一人心細く疾走したそうだ。

何とか宿に着いたのは22時過ぎ。ああ、疲れた・・・と思ったら、なんとここのBest Westernは部屋の前に車を停めるスタイル!

アメリカに来たからにはやってみたいと思っていたことが、まさかここでできるとは。

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部屋で食べた遅めの夕食のラップは激マズだったけど(TX69の途中のスーパーで買った。3.99ドル。もちゃぁとして塩辛くて本当にまずかった・・・)、窓のすぐ外に愛車の存在を感じながら眠り、長い長いドライブの一日は終わった。

(のん)

 

この日の走行距離=750マイル

総走行距離=2120マイル

  

 

★俺から一言★

日本でドライブをするときも、高速より一般道が好き。高速の景色は全国どこも似ているし、街なかを走らないせいか「その土地らしさ」が味わえない気がするから。

アメリカの高速は初めて見る景色ばかりなので飽きることはなかったけど、やっぱり一般道の方が風情があった。アメリカ人の普通の暮らしが感じられるような気がして。

北海道出身者としては、道内の田舎道の感覚に似ている。畑や草原を抜けると家が見えはじめ、ガソリンスタンド、交番、農協、セイコーマートの一角を過ぎると、次の町までまた何もない・・・みたいな。

でも、スケールは比べものにならず、"彼女" も「300マイル先をレフトターンです」とか平気で言ってくる。そりゃ、無言にもなる。

 

ダラスのケネディ暗殺場所、本当は行きたかったけど、時間がないから諦めたのが事実なのです。あまり残念そうな顔すると、彼女が「何とかして行かなきゃ!」と気遣ってくれるだろうと思って。次回はぜひ行こう。

馬をめぐって・・・ま、ケンカというほどじゃなかったんだけど、こうして振り返ると恥ずかしいやら、おかしいやら。ケンカなんていつもそう。原因は決まってくだらないことばかりなんですよね。

(なお)

 

DAY6に続く。

DAY6 ルート66を西へ!夕暮れのサンタフェ - アメリカ横断2人旅