アメリカ横断2人旅

結婚記念にNY→LAをレンタカーで横断した2人の旅日記

DAY9夜編 光の海ラスベガス

 

まばゆい光に迎えられ

リゾナ州からネバダ州のラスベガスを目指す。

時刻は夕暮れ。赤い空の下、国道93号線を走っていく。

 

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アメリカ横断の旅は時差の面で「東から西を目指すのがいい」と準備編で書いたが、実は夕暮れ時のドライブでもメリットがある。西に向かって夕陽を追いかける形になり、暗くなるまでの時間が遅いのだ。真っ暗な夜のドライブはツラいので、これは心強い。

そんな大げさと思うなかれ。それだけアメリカの空は広い。横断の旅ではきっと誰もが西に夕焼け、東は夜という不思議な逢魔が時を体験すると思う。

 

とは言え、さすがにネバダ州が近づく頃にはすっかり日も落ちた。

州境に位置するコロラド川の峡谷にはフーバーダムがある。「あっ!ここが『トランスフォーマー』の舞台か!」と内心うずうずするも、真っ暗で何も見えないから当然スルー。(映画ではダムの奥にメガトロンが冷凍保存されていました)

ダム湖畔の山あいの道を進んでいくと、時々派手な電飾のカジノホテルも現れて、いよいよラスベガスに近づいている感じ。州間高速道路のI-515に乗り、大きなカーブを右へ左へ曲がる。

そして丘を越えて下り坂になった時、いきなりフロントガラスの向こうに光の海が現れた!

まばゆいばかりのラスベガスの街の明かりだ。暗い山道から一転、あまりの光の量に彼も私も思わず「うわー!」と叫んでしまう。

運転中の彼が「写真撮って!写真!!」と急かすも、走行中の車の窓からじゃ手ぶれしまくりで全く撮れず・・・。

 

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ぎゃあぎゃあ騒いでいるうちにベガスの街に入り、感動もつかの間、車線も交通量も一気に増える。

4車線も5車線もある広い通りの両側にど派手なネオンの高層ホテルが立ち並び、頭の上からも隣の車からも大音量の音楽ががんがん鳴り響く。

ナビは予約したホテルへの道筋を淡々と示してくるけど、入り組んだ街なかの通りはどこで曲がるかわかりづらい。どうでしょう班が道を間違えたのも納得だ。

 

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ようやく目当てのホテルの前に着いたものの、いったい駐車場はどこなのか? 路地を曲がろうとするも、歩道にあふれる酔っ払った観光客たちは信号が青になっても全然車に道を譲ってくれない。

なんとか駐車場を見つけ、やっと部屋で落ち着けると思ったら、今度はホテルが巨大すぎて、延々ホテル内のショッピングモールを歩く羽目に。

やっっっっと部屋までたどり着いた時、私の口から漏れたのは「お山に帰りたい」の一言でした・・・。

 

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時差の謎

フロントのおばさまが「最高にいい部屋を用意したよ」と笑顔だったのはウソではなく、部屋の窓からは向かい側にあるベラッジオホテルの大噴水が見下ろせた。

懐かしんでもお山は遠し。せっかく時差のボーナスもあることだし、ホテルのアトラクションを観に出かけよう! と部屋の時計を見たところ、あれ・・・21時だ。おかしいな、時差を調整していない自分の腕時計と同じ時刻を指している。

アメリカには4つのタイムゾーンがあり、西から東へ進むとゾーンごとに1時間ずつ時刻が戻るので、私たちはこの旅で3回得をできるはずだった。

 

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その最後の境界がネバダ州。21時に着いても、ラスベガスは20時のはず。なのに、なぜ?

実はこういうことだった。私たちはジョージア州からアラバマ州テキサス州からニューメキシコ州に入った時、それぞれ1時間ずつ得をした。いずれも時間を1時間進めるサマータイムを導入している州だ。

しかし、最後に立ち寄ったアリゾナ州サマータイムを導入していない。グランドサークルは州境に位置し、ユタ州に入ったりアリゾナ州に戻ったりしているうちに、いつの間にかアリゾナ州で1時間分戻っていたんだろう。

そのままネバダ州に入ったので、州境の時差分がサマータイムの時差で相殺されたのかも。と、書いていても何が何やら、うまく説明できている気が全くしない・・・。

まあ1時間の時差なんてどうってことないぐらい、余裕を見て旅をしろということですね、きっと。

 

 

無料アトラクションにも不況のあおり・・・

ホテル近くのニューメキシコ料理店でまずは乾杯。テラス席に座って、ネオンのビル群を眺めながらタコスを食べた。21時を過ぎても通りは人でいっぱい。本当にグランド・キャニオンの静寂が嘘のよう。

 

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ほんのり酔っ払って、「水曜どうでしょう」にも出てきた火山ショーを見に行く。ベガスでは「カジノでお金を使わず、無料のショーを見るのが賢い遊び方」(Byミスター)なのだ。

目抜き通りをてくてく歩いていくと、シーザーズ・パレスにザ・ベネチアン、お城のような巨大なホテルが次々現れる。グランド・キャニオンの雄大さには負けるけど、人間もずいぶん大きな建造物を造れるものだ。

 

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目当てのミラージュ・ホテルは中心街のちょっと端っこの方にあった。本物の火を噴き上げる大迫力のアトラクション、さぞ人がいっぱいで・・・と思ったら、なんだかひっそりしている。

なんだ? まだないない尽くしの一日は終わっていないのか?!(地図に、車のキーに、ガソリンに・・・詳しくは昼編を参照)

どうやら本当にそうで、1時間おきにやっていた火山ショーは数年前から20時と21時の2回に縮小された模様。そういえば、どうでしょう班がベガスを訪れたのは1999年2月。アメリカ、ITバブルで景気よかったもんなあ。

トレジャー・アイランドの海賊ショーもなくなり、最近ベガスのショーはホテル内で行われる有料のショーがメインになっているよう。なんだかしんみり・・・。

 

 

唯一確実にやっているベラッジオの噴水ショーを見るため、元来た道をてくてく戻る。

が、酔いもあって私の眠気は限界。「カ、カフェインを」と入ったスターバックスで、カプチーノができあがるまでの間、ソファで熟睡してしまう始末。

 

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それでも何とかベラッジオの前にたどり着き(泊まってるホテルの目の前でよかった・・・)、23時45分、ショーが始まった。

5万平方メートルとも言われる広大な「湖」から数十本、数百本もの水柱が噴き上がり、フランクシナトラの歌に合わせて右へ左へくねくね揺れる。

まるで踊っているみたい。オレンジ色にライトアップされたベラッジオの威容を背景に、真っ暗な湖と光輝く水柱。

 

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すっかり魅了され、15分後のこの日最後のショーも見ていくことに。

最終回はアメリカ国歌。「Oh,say can you see, by the dawn's early light?」の調べに乗せて、豪華に噴水が舞い上がる。歌っているのはホイットニー・ヒューストンだろうか?

周りの観客からは歓声や指笛。曲が終わると、大きな拍手もわきおこり、「なんだかアメリカって底抜けに明るいなあ」と妙な感心の仕方をしたのだった。

 

 

カジノに初挑戦

さて、ショーにも満足し、疲れもMAX。でもカジノに行かずして、やっぱりベガスに来たことにはならないだろう。

ということで、2人でドキドキ、初めてのカジノへ出陣!

 

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日本のパチンコ屋に負けず劣らずの騒がしさの中、1枚いくらか見当もつかないコインがうず高く積まれたテーブルとテーブルの間を、初心者感まる出しで興味津々、きょろきょろ歩き回る。

ルーレットに球が転がっていく小気味いい音、ステージ上ではもう全部出せばいいじゃないというぐらいほとんど半裸のナイスバディが踊っている。うーん、映画で見た通りの光景!

だけどルールがわからずビビりの我々2人は「まずはスロットから・・・」とひより、5ドル、10ドルとちまちま賭けては5ドル勝ったり、10ドルすったり。

50ドルの当たりが出て大喜びし、ちょっと気分も慣れてきて、彼はウエイトレスからウイスキーをもらって飲んでいた。(ちなみにカジノ内のドリンクは無料!)

結局私たちはテーブルゲームに飛び込めなかったけど、カジノではお酒片手にテーブルの後ろから見ているだけでも面白い。私はやっぱり『賭博者』のアレクセイにはなれないんだなぁ。

 

カジノの非日常感にあてられたのか、なぜか猛烈にチョコレートが食べたくなって、お土産ものも売っているホテルの売店へ。

レジでは酔っ払った女の人が「あははは!」と笑いながら50セントや25セント硬貨をばらばら出して、なかなかお会計が終わらない。ついでに買ったアイスはすっかり柔らかくなって、ようやく私たちは部屋に戻ったのだった。

盛りだくさんの一日、倒れ込むように寝てしまった窓の外には、明かりを消したエッフェル塔が見えていた。(のん)

 

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この日の走行距離=110マイル

総走行距離=3930マイル

 

 

★俺から一言★

昼間のグランド・キャニオンにも度肝を抜かれたが、暗い山道の先に突然光り輝くベガスの夜景には本当に驚いた。

NYの夜景も綺麗だったけれど、何もない荒野に広がるラスベガスの街の灯は圧倒的な美しさ。初めてベガスを車で訪れる場合は夜がオススメかも。ベガスは昼と夜では違う街です。

ぶらぶら散策しているだけでも楽しいベガスだけど、カジノもお金を使わずに十分楽しめる。ルーレットテーブルなんかを後ろから覗いているだけでも人間模様が観察できて面白い。

それにしてもカジノは怖ろしいというか、不思議なほどに人を惹き付ける。「一人10ドルだけ遊んで帰ろうぜ」と言っていたのに、いつしか熱くなる我々2人・・・。 

「もう5ドル」「もう10ドル」と夢中になってしまった。それでも、最終的な勝ち負けの収支はゼロ。やっぱりお金を減らさずに楽しめました。(なお)

 

DAY10に続く。

DAY10 サンタモニカに夕陽が沈む - アメリカ横断2人旅