アメリカ横断2人旅

結婚記念にNY→LAをレンタカーで横断した2人の旅日記

準備編③ ESTAが取れない!?

 

ESTAとは

アジアやヨーロッパなど多くの国に行くのと同じように、アメリカへの観光旅行もVISAは不要。けれど、航空券とパスポートだけでアメリカに入国することはできない。

必要なのがESTAだ。

原則、渡航の72時間前までに個人情報をアメリカの国土安全保障省のWebサイトからネット申請しなければならない。「明日の休みからハワイにでも行こうかな」と急な思いつきで行くことができないのがアメリカ様なのだ。

 

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とはいえ、ESTAの申請は簡単。入力項目が多くて少々面倒くさいが、フォームに次々に記入していき、最後にカードで14ドル払えばおしまい。

実際、彼女の分は申請して3秒ぐらいで「認証されました」とのメッセージが。これで一安心・・・のはずが、アメリカはそう簡単に私たちを入国させてくれなかった。

4月3日の出国にあわせ、3月に入るとすぐESTAを申請したのに、俺の分だけ認証されなかったのだ。

 

 

ESTAが拒否される?

原因は1月にアメリカの法律が改正されたせいだった。テロ対策強化のため、中東などに渡航歴のある人はこれまでもESTAが認められない場合があったのだが、その渡航リストに新たにイランが加わった。

数年前、イランに出張したことのある俺は、どうやらこれに引っかかったらしい。でも、ESTAのページをよく読むと、「渡航目的によっては認証される場合もある」と書いてある。

なので、ESTA申請は保留されたままだったが、「72時間以内に結果を知らせる」というメッセージが出たため、それを信じて結果を待つことにした。

 

 

音沙汰なし

ところが72時間経っても、ESTAが認証されない。拒否されたという結果が出るわけでもなく、保留されたままなのだ。

1週間ほど待ったが、状況は変わらず。アメリカ大使館に電話してみるが、「管轄は国土安全保障省の税関国境取締局(CBP)なので、こちらでは分かりかねる」と言われる始末。

CBPの電話番号を教えてもらったので、勇気を出してアメリカに国際電話をかけたが、俺の英語力では複雑に入り組んだこの状況を説明できない。

メールで問い合わせたところ、「とりあえず、VISAを取ることをおすすめする」との素っ気ない回答が。

ここに至り、どうやら深刻な事態に陥っていることにようやく気づいた。

慌ててアメリカ大使館にVISA取得のための面接予約をするが、4月からの転勤シーズンと重なっているせいか、面接日の空きがほとんどない。

空いている中で最速の3月23日を予約したが、VISA発給には1~2週間かかるとのこと。4月3日の出発までに間に合うのか・・・ホテルもレンタカーも航空券もすべて用意したのに、肝心のESTAが取得できない!

アメリカ横断の旅に黄色信号がともり始めた。

 

 

米当局に必死さを伝える

面接を待ちつつも、焦りだけが募る毎日。仕事も手につかない。

保留されたままのESTAが一発逆転で認証されるよう、CBPに「怪しいモノではない。テロとは無関係な善良な日本人です」などなどのメールを送り続ける。

しかし、CBPからは「VISAを取得した方がよい」とのお決まりの回答が送られてくるだけ。

ダメ元でアメリカ大使館に電話し、窮状を訴えるメールも送ってみたところ、「事情はよくわかった。エマージェンシーの面接をしてもよい」なる知らせが!

現代の杉原千畝か、VISA発給に光が見え始めた。

メールの翌々日、3月15日に緊急面接が確定。まずは一つ難関を乗り越えた。

 

 

いざ、アメリカ大使館へ

東京・赤坂のアメリカ大使館での面接時間は午前8時半。周辺の迷惑になるため、「大使館前に並ぶのは面接時間の15分前から」という注意書きもあったが、万全を期して8時ごろ到着した。

ところが、すでに長蛇の列。1時間も並んだのに列は半分も進まない。2時間以上待って、ようやく大使館入り口にたどり着く。

しかし、さすがアメリカだ。手荷物検査が異常なほど厳しい。プライベート用と仕事用の携帯電話を2台持っていただけで入館できず。

「いますぐどちらか1台を最寄り駅のコインロッカーにでも預けて来てくれ」と係員は血も涙もない対応。

「こんなに並んだのに、また並び直すのか・・・」と気落ちしていると、「預け終わったら列に並ばず、直接ここに来てもよい」との血も涙もある対応。

係員に後光が差しているように見えた。

というわけで、なんとか面接に挑む。

面接ブースは5カ所ほど。優しそうで少しでも話のわかる係員のブースに呼ばれないかと期待しながら並んでいたが、呼ばれたのは20代後半とおぼしき気むずかしい顔をした白人青年。

友好的な雰囲気を出すべく、渡航目的を「旅行でNYへ」ではなく「新婚旅行でNYへ」と告げたにもかかわらず、「新婚旅行なのに、なぜESTAを取らないのだ!」と相変わらず難しい顔つき。

ESTAが保留されている状況を説明するも、「なぜイランに行ったのだ!」「イランで誰に会ったのだ!」などなど、英語を浴びせられる。

 

それでもこちらの思いが通じたのか、「1週間ほどでVISAを郵送します」とのありがたい言葉。

ほっと胸をなでおろしたのもつかの間、「VISAは発給するが入国を保障したわけではない。最終決定はNYの審査官だ」との不吉な一言も。

何はともあれ、面接は無事に終了。ESTAなら14ドルのところ、VISA代は160ドルなり・・・。それでも3月下旬、自宅の郵便受けに大使館からの手紙が届き、中をのぞくと俺のパスポートと観光VISAが。彼女と2人、抱き合って喜んだのでした。

 

すべての準備は完了。さぁ、いよいよアメリカに出発だ!(なお)

 

準備編はこれでおしまい。

ドライブ編、DAY1に続く。

DAY1 アメリカ上陸!NYは寒かった - アメリカ横断2人旅